こんにちは。ひとりで.comです。
2018年7月29日放送の知られざるガリバー〜消費者の知らないエクセレントカンパニー〜は「トヨタL&Fカンパニー」の特集。
ネット通販の普及により年々増加を続ける物流需要に欠かせない車両『フォークリフト』の世界トップシェアを誇る「トヨタL&Fカンパニー」。現在、物流業界が直面する人手不足や急激な需要増加に対応するため次々に新システムを開発し、車両だけでなく、物流システムそのものの効率化、生産性の向上を備えた「ニッポンの物流美」を追求。世界の業界をリードし続ける企業の最前線を追う。
フォークリフトの世界トップシェアを誇るトヨタL&Fカンパニー
売上1兆超えのトヨタL&Fカンパニー
トヨタL&Fカンパニーのフォークリフトは、種類が豊富だと顧客から評判が高い。実はそれもそのはず、トヨタL&Fカンパニーのフォークリフトはそのほとんどが人の手によって組み立てられているのである。
トヨタL&Fカンパニーは株式会社豊田自動織機のいちカンパニーで、現在カンパニーを率いているのがプレジデントの水野陽二郎さんである。
トヨタL&Fカンパニーの一番の強みは、日本全国にしっかりとした販売網を持っていることだという。現在約40社の販売店が全国に存在する。ここで、お客さんの困り事や要望を吸い上げることができているのだという。
トヨタL&Fカンパニーは株式会社豊田自動織機の社内事業部のひとつであり、株式会社豊田自動織機はトヨタ自動車の源流とも言える企業である。創業者である豊田佐吉さんが発明した自動織機をスタートとし、産業分野で幅広い分野に進出している。
豊田自動織機の売上高は2兆円でフォークリフトなどの産業用車両の売上はその6割以上を占める。これを一手に引き受けるのがトヨタL&Fカンパニーである。現在従業員は36,000人と豊田自動織機の過半数を占める。
事務所内の電気は蛍光灯ひとつひとつに紐がついており、その紐で電源のON / OFFを操作することができる。それによって、人がいない場所の電気はOFFにするということが徹底されている。これは、トヨタ生産物流方式がもとになっており、無駄を排除し現場の効率化を行うことで原価の低減を推し進めているのである。
さらにこのトヨタ生産物流方式が工場内ではより徹底されているのである。
販売網、そしてトヨタ自動車のちからを活かし日本No.1、世界No.1へ
フォークリフトの生産を開始したのは1956年。トヨタ自動車の中でエンジンをなにか他のものに使えないか、そして工場内のものの移動をより効率的に行えないか、この2つの課題を同時に満たすことができたのがフォークリフトだった。
しかし、フォークリフトはまだ世の中に知られていないものだったため、販売店がお客様を1軒1軒訪ね、フォークリフトを導入すると現場の効率があがるということを説明して周り販売していったのである。
しかも、他社から数年遅れての販売開始だったため、そういった中で活躍したのが営業マンだったのである。さらにトヨタ自動車の販売網も活用することができたため、後発だったが10年後の1966年には国内シェアNo.1を獲得することができたのである。
さらに世界にも手を広げ、2000年には世界シェアNo.1となることができたのである。
そして、現在は、物流の枠を超えて新たな取組をスタートさせているのである。
そのキーワードとなるのが
ニッポンの物流美
である。
無人搬送車AGVで人手不足を解消する?
愛知県の飛鳥コンテナ埠頭では、日本初の取り組みとして、無人搬送車AGVを活用した荷物の自動運搬が行われているのである。
船からクレーンで荷物をおろそうとするとAGVがそこにいき、荷物を受け取る。そして予め決められたところに自動で搬送するという仕組みになっているのである。この無人搬送車AGVはすべてシステムで管理されているのである。
これは車体についているジャイロスコープと地面に埋め込んでいるICチップで正確な位置を測定し、いくつもの車両が接触しないように、かつ正確に移動を行っているのである。その停止精度の誤差は±20mmになるのだという。
実は、この仕組みは、いま首都圏で増えている納骨堂でも利用されているのだという。納骨堂では、来たお客さんをICで判別し、5つある参拝堂に骨壷を移動させて参拝ができるように自動制御しているのだという。