こんにちは。ひとりで.comです。
2018年7月25日放送の未来世紀ジパングは「最終決戦!「ニセ物」vs「本物」 米中貿易戦争の真相!」と題して世界の5割の靴が作られる中国で蔓延する偽ブランド靴、日本のシャインマスカットが中国で大人気?、セブ島で売られる偽バイアグラについて特集する。
ニュースで連日話題の「米中貿易戦争」。
実はニセ物か?本物か?をめぐる知的財産権の争いでもある。国際的な特許の数で日本を抜いて、アメリカに次ぎ世界2位となった中国。
しかしその裏で今も、ニセ物の巨大闇市場が広がっている。特に急拡大しているのが日本の高級農産品。日本が開発した高級ぶどう「シャインマスカット」の苗が流出し、中国で勝手に生産・販売されていたのだ。
ジパング取材班は情報を入手し”偽マスカット村”に初潜入!数億円を荒稼ぎする驚きの実態を突き止めた。
最終決戦!「ニセ物」vs「本物」 米中貿易戦争の真相!
世界の5割の靴が作られる中国。偽物の靴が蔓延!?
現在、中国では、世界の5割以上の靴が生産されているという。中でも福建省莆田は大手有名ブランドが軒並み工場を構えているという。ここには4,000以上の工場がひしめいている。
しかし、この街には靴の闇市場も溢れている。最近は当局の目も厳しくマンションの一室などで行われているという。ここで販売された偽物の靴は中国国内のみならず世界中にばらまかれているのだという。
当局の目をごまかすために発送地を偽装するほどの念のいりようである。
中国の知的財産を巡る歴史を紐解いてみると、1980年代、世界の工場と呼ばれるほど、あらゆるものが中国で製造される時代があった。そのおかげで中国の技術が向上した。そして、第二期の2000年代にはコピー天国と言われるほど、知的財産が侵害され、各国から避難を浴びた。
そして、現在の第三期では、日米欧に技術力の面で追いついたと自信を持っているという。
中国に無断で流出してしまったシャインマスカット
中国、上海の繁華街で売られている果物でよく売れているのがぶどうである。生産量・消費量ともに世界一となっている。その中でも人気なのが「シャインマスカット」である。シャインマスカットは、もともと日本の農研機構が開発した独自の品種である。しかし、日本のシャインマスカットの苗を無断で中国国内で栽培し、流出してしまい生産が広がっているのだという。
このシャインマスカットが作られているのは雲南省である。このシャインマスカットの苗が実は中国のインターネットで販売されており、簡単に入手することが出来るようになってしまっているのだという。
その値段は1本30円から100円程度と格安である。これでとある農家は年間2億円を稼いでいるという。
こうした背景には、日本の失敗も影響している。シャインマスカットを開発した日本の農研機構が中国で品種登録をしていなかったのである。
こうした流出の問題は、シャインマスカットだけでなく、さくらんぼの紅秀峰やいちごの紅ほっぺなども問題になっている。これに対して日本政府も動き出しているが止められないのが現状である。
そんな中で、農業用の肥料や設備を販売するニチリウ永瀬の社員が中国人に対していちごの育て方を指導しているのである。栽培しているのは「章姫」という品種で、既に特許切れしている品種であるという。会社の肥料とパッケージにして販売しているのである。このいちごは、高級デパートなどで1パック700円ほどで販売され大人気となっているのである。
偽バイアグラが蔓延するフィリピンのセブ島
フィリピンのセブ島。日本人にも人気のリゾート地である。そこで繁華街で売られていたのが、ED治療薬のバイアグラである。バイアグラは各国で医師の処方箋が必要な薬にもかかわらず、路上で販売されているのである。
ファイザー日本法人の池田哲也さんは、バイアグラの販売の実態調査を行っていたのである。バイアグラは2014年に特許が切れてしまったが、その圧倒的な知名度ゆえ、世界中で偽造品が後をたたないのだという。
この偽バイアグラのほとんどが中国で作られているのだという。ファイザーの池田哲也さんはフィリピンの国家検査局に協力を仰ぎ、偽造品の押収が行われ始めている。中国で使われている製品は建設用の塗料を使って色付けされるなど、非常に危険とされているのである。