[知られざるガリバー] 造船で100年の歴史を持つサノヤスホールディングス株式会社– 2018年9月9日 —

知られざるガリバー 消費者が知らないエクセレントカンパニー
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こんにちは。ひとりで.comです。

2018年9月9日放送の知られざるガリバー〜消費者の知らないエクセレントカンパニー〜はサノヤスホールディングス株式会社の特集。

 

「モノづくりを越えたロマンがある」と社長が語る、サノヤスホールディングス株式会社。
その主力は82,000トンもの荷物を積める大型貨物船。

1隻の建造には約10カ月間、1,000人近くの人が携わります。

その建造に重要な手作業、1人1人の技術と想い、100年以上技術を守り続けている船造りの秘密とは!?

 

造船で100年の歴史を持つサノヤスホールディングス株式会社

 

 

大型貨物船で高い技術力を持つサノヤスホールディングス

 

日本の貿易を支える船を明治時代から続けてきたサノヤスホールディングス。現在そのサノヤスホールディングスを率いるのは代表取締役社長の上田孝さんである。

資源が少ない日本はかつてより貿易で行きている国であり、船にまつわる産業は非常に重要なのだという。現に日本の輸出における実に99%が海上輸送となっているのである。

戦前から三菱重工業、川崎造船、今治造船などが参入してきた造船業であるが、日本はかつて世界一の造船量を誇る造船大国であった。

1911年に創業したサノヤスホールディングスは大手にもひけをとらない造船技術を持ち合わせている。現在サノヤスホールディングスが手がけるのは、大型貨物船のほか、オイルタンカー、木材チップ運搬船など多岐にわたる。

サノヤスホールディングス
サノヤスホールディングス

 

サノヤスホールディングスは造船事業を軸に産業用機械や駐車装置なども手がけている。従業員はグループで1,700人、年間売上高は474億円にのぼる。

大型貨物船の完成までには、およそ1,000人近くの人間が関わることになる。それだけロマンチックな大掛かりな仕事なのである。

サノヤスホールディングスでは

確かな技術にまごころこめて

という言葉をスローガンにかかげている。

大量生産ではなく、多くの人間がひとつの製品を作り上げる。人命にも関わる仕事のため、まごころを込めて作る、そしてその裏には確かな技術力がある。これが、サノヤスホールディングスが常に掲げる姿である。

 

大型貨物船1隻を完成させるのにかかる時間は約10ヶ月、その間、約1,000人もの人が製造に関わることになる。貨物船と言うと、水の抵抗をいかにすくなくするかが重要な要素と言われ、そのために、船の底の部分は特殊な曲線を描いている。この曲線部分、実は職人によって手がけられているのである。また、船の素材などを組み合わせる溶接作業も人力で行われている。この部分にミスがあると人命にもかかわるため、作業の正確性や技術力などが必要になってくるのである。

 

 

 

造船をし続けるために造船以外の多角化を積極的に行う

 

サノヤスホールディングスの歴史は明治時代にまで遡ります。もともと船大工だった佐野川谷安太郎氏が大阪に佐野安造船所を設立したのがきっかけである。

戦後の特需を受けて、客船・貨物船を多く作り企業としての成長を果たしていった。

しかし1980年代に転機が訪れる。1981年、経営が苦しくなった際に経営を安定させるために造船以外のものを手掛けようとしてM&Aなどで多角化をすすめていった。

というのも、造船は世界経済や為替の動きなどに大きく左右される性質を持っており、同じ貨物船でも、景気の上下によって価格が50%以上も変わることがあるのだという。

現在は、立体駐車場や工場用エレベータなどの事業も手がけ、造船業が62%、その他事業が38%という売上バランスとなっているのである。

実は、東京お台場にある観覧車もサノヤスホールディングスのグループが作ったものなのである。大きな鋼構造物を作りにあたっては、貨物船の製造と似た技術が必要だったり、大型建造物の溶接技術に関しては、業界でもかなり長けたものを持っているため、その技術が観覧車の建造にも活かすことができているのである。

サノヤスホールディングスの観覧車は、お台場だけでなく、ひらかたパークや東武動物公園にも提供している。

 

 

 

 

 

 

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