[知られざるガリバー] 真空技術でトップシェアの株式会社アルバック– 2018年9月16日 —

知られざるガリバー 消費者が知らないエクセレントカンパニー
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こんにちは。ひとりで.comです。

2018年9月16日放送の知られざるガリバー〜消費者の知らないエクセレントカンパニー〜はの株式会社アルバックの特集。

 

スナック菓子の袋や、スマートフォンの液晶など、身近な商品の進化に不可欠なのが「真空技術」その技術で業界トップのシェアを誇るアルバック

売上高は2300億円を超える。

66年前の創立以来、真空技術ひとすじに歩み、現在も容量が2倍の全く新しいリチウム電池の開発など、新たなチャレンジを続けている。スピード経営を指針とする企業の真の姿に迫る。

 

 

真空技術でトップシェアの株式会社アルバック

 

スナック菓子の内側に使われる蒸着技術

 

コンビニやスーパーなどでよく見かけるスナック菓子。その袋の内側にはアルミニウムが貼られている。このアルミニウム、実は真空の技術で貼り付けられているのです。この技術を持つのが株式会社アルバックである。

アルバック
アルバック

神奈川県茅ヶ崎市に本社を置く株式会社アルバックは、グループ全体で従業員6,439人、売上高は2,493億円にのぼります。国内40ヶ所にサービス拠点、生産拠点を構え、海外にも33ヶ所の拠点を持っている。

現在アルバックを牽引するのは、2017年に社長に就任した代表取締役執行役員社長の岩下節生さんである。

真空技術というと我々の生活にはあまり関係がなさそうだが、実は身近なところでも使われているのである。例えばスナック菓子の袋。内側はアルミニウムが貼られているが、このアルミニウムとフィルムを結合するのに真空技術が使われている。この2つをくっつけるために真空状態にしてアルミニウムを加熱し蒸発させることでフィルムに結合させているのである。これを蒸着という。真空にすることによって中の気圧が下がり、低い熱量で水の蒸発が可能となるのです。

通常、アルミは約2,400度で蒸発するのだが、真空の状態だと約1,000度で蒸発する。さらに真空の状態だと空気中の不純物を取り除くことができるため、均一にアルミニウムをフィルムに蒸着させることができるのである。

 

蒸着を使った製品は他にもあり、例えば自動車のヘッドライト、カナダ紙幣の偽造防止の印などにもその技術は使われている。

 

 

 

スマホの画面に使われるスパッタリング技術

 

そしてもうひとつの真空のメリットがスマートフォンに用いられている。スマホのタッチパネル、どうして指で触れると反応するのかわかりますでしょうか? 画面の裏には薄く透明で電気を流す膜が貼られている。ここにスパッタリングという技術が使われているのである。

スマホの画面と金属を真空の状態にするまでは蒸着と同じだが、金属を溶かすのではなく、電気の力で金属を飛ばしフィルムに定着させることで貼り付けるのである。スマホの画面では、インジウムというレアメタルをフィルムに貼り付けて薄い膜を作っている。

 

 

松下幸之助が創設に関係していた?

 

1952年、アルバックの前身である日本真空技術株式会社が設立された。創業者はひとり100万円(現在の約2,500万円)を出して会社を作ったとされている。そのうちのひとりが経営の神様である松下幸之助氏であった。

それだけの著名人が早くから目をつけていた真空技術。1973年には、電卓用の液晶に真空技術を活かした。現在、液晶テレビ用のスパッタリング技術で世界トップシェアを誇るまでになっている。

 

 

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