[ガイアの夜明け] ( サンライズジャパンホスピタル / ベトナム味の素 ) ニッポン式”健康”を世界へ! – 2017年6月20日

ガイアの夜明け
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年6月20日放送のガイアの夜明けは「ニッポン式”健康”を世界へ!」と題して、新興国における日本の医療技術、健康管理への挑戦を特集します。

 

 

カンボジアの医師を育てるサンライズジャパンホスピタルとベトナムの小児肥満率を改善するベトナム味の素の挑戦

 

カンボジアで日本式の病院を作る

 

東京都八王子市にある北原国際病院

病院とは思えないゆったりとしたホテルのような佇まいのこの病院は脳外科系を得意とする病院で、1日に緊急性が高い救急患者が何人も運ばれてくる。救急患者を断らないことでも知られており、住民第一で地域の医療を支えてきた。

 

 



 

 

 

2015年からある大きなプロジェクトが進行していた。カンボジアから医師や看護師など24名を研修生として受け入れ、最新の脳外科化技術を教えている。

理事長の北原氏がカンボジアから研修医を受け入れるのにはわけがある。

 

カンボジアは1970年代、ポルポト政権下で共産革命が置き、富裕層や知識層を大量に虐殺した。その中に多くの医療関係者も含まれていた。内戦が終わった段階で、カンボジアの医師は50人ほどだったとも言われている。

その影響もあり、他の国に比べ、医師が今でも極端に少ないのがカンボジアである。

カンボジア 医師
カンボジア 医師

 

 

そこで理事長の北原氏が考えたのが、カンボジアに”日本式の病院”をそのまま輸出するという事である。さらにそこを教育の場にして、医師の数を増やしたいと考えているのである。

 

カンボジアの首都、プノンペンは急激な経済成長で人口が急増している。インフラが整っていないため、信号がなく、オートバイと車が交錯している状態である。

カンボジアでは、人口あたりの交通事故の数が、日本の4倍に当たるという。そして、そのほとんどがオートバイによるものである。

 

カンボジア国内最大級の国立コサマック病院。満足の行くような医療環境が整っているわけではないが、それでも1日20人以上も交通事故患者が運ばれてくる。

 

カンボジアには日本のような健康保険制度がなく、全額自己負担で「前払い制」となっている。

 

そんな中、2016年9月にサンライズジャパンホスピタルという病院が開院。このサンライズジャパンホスピタルは、日揮・産業革新機構・北原病院グループの共同事業として設立された。サンライズジャパンホスピタルは日本人24人、カンボジア人111人で構成されている。

病院内の機器は多くが日本製のもので日本に負けない設備を持った病院である。

 

開院にあわせて、2つの取り組みを実施していた。

 

1つ目は、簡易的な身体測定。日本では一般的な健康診断も、カンボジアでは受けたことがない人がほとんどだと言う。

また、病院独自の保険制度を導入しようとしており、個人が年会費150ドルを支払う事で、その年会費を貯めておき、医療を受ける際に10%割引になる。

 

保険制度
保険制度

 

 

サンライズジャパンホスピタルでは、救急患者も受け入れているが、日本とは異なる環境で戸惑うこともしばしばだという。例えば、カンボジアでは救急車に道を譲るという習慣がないため、通報があってもなかなか事故現場にたどり着くことができない。

また、村によっては怪我を治すためのお祈りを僧侶があげるといった習慣があり、一刻もはやく病院に搬送したい状況でもそれがうまくいかないこともある。

 

今後サンライズジャパンホスピタルでは、研修を積んだ医師を、地方病院に派遣し、地方医療の向上も行っていく予定だという。

 

 

こうして日本式の病院が根付いていこうとしている。

 

 

 

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ベトナムの小児肥満率を下げるベトナム味の素の取り組み

 

ベトナム、ホーチミン。人口はおよそ840万人で著しい経済成長が今も続いている。街を見渡すと、外国から参入したファストフード店が軒を連ねている。経済発展とともに食生活に大きな変化が起こっている。

そんななか子どもたちにある変化が起きていた。食生活の変化とともに肥満のこどもたちが増えているのである。

 

主要都市部の小学生の肥満率は30%以上となっている。原因のひとつが学校にあった。それが給食。ベトナムの小学校では、ご飯におかずとスープをかけて食べるのが一般的で、育ち盛りの子どもたちには、栄養が足りていないのが実状で、学校公認で学校の敷地内に屋台が立ち並んでいる。

給食で満たされなかった食欲を買い食いで満たす…という状況が常態化し、子どもたちの肥満化を加速させていたのである。

 

この状況を改善しようと奮闘している日本企業が”ベトナム味の素”である。社内のキッチンで学校に提案する献立を考えていた。

実は味の素、ベトナムに進出して26年になる。ベトナム人の舌に併せて、マヨネーズや醤油、ぶたで出汁を取った調味料「アジゴン」など13種類の商品を製造・販売している。

主菜・副菜・スープ・デザートという日本式の学校給食を普及させようとしていた。

 

味の素 給食
味の素 給食

 

 

 

ベトナム味の素は、中国との国境の街ランソンの小学校に味の素の給食を導入しようと視察にやってきた。

学校の職員に対して、味の素が独自に開発した献立作成ソフトウェアを提供。管理栄養士がいないベトナムの小学校に向けて、よりバランスの取れた食事を提供できるようにと用意したものである。いわばこの献立作成ソフトウェアが管理栄養士の代わりである。

 

学校給食の改革は、ベトナム政府の「国家プロジェクト」にもなっており、政府からも経験豊富な日本企業の支援に期待が寄せられている。この試みはすでに都市部ではスタートしており、ベトナム国内3,800校に広める方針となっている。

 

 

アジアの新興国では、経済的な成長が進むにつれ健康への関心が高まってきている。しかし、医療の技術や健康管理の仕組みはまだまだ不十分のようです。

 

そんな新興国の要望をいち早く捉え、日本式ならではの良さを広げられるか、日本の健康産業にとってはまさに今がチャンスのときだと言えそうです。