[カンブリア宮殿] ( コパ・コーポレーション ) 売れない時代にヒットを生む!実演販売プロ集団の全貌 – 2017年7月27日

カンブリア宮殿
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年7月27日放送のカンブリア宮殿は「売れない時代にヒットを生む!実演販売プロ集団の全貌」と題してコパ・コーポレーション代表の吉村 泰輔(よしむら たいすけ)さんが登場。

 

古くは、ガマの油、バナナのたたき売り…。巧みな口上と実演を駆使して商品を売る、プロの「実演販売員」。
ネットショッピングが拡大する時代に、実はそのアナログな販売力が底力を発揮している。水だけで汚れが落ちる布巾「パルスイクロス」や特殊コーティングの包丁「スーパーストンバリア」など、10億円以上売り上げるヒット商品を数々誕生させている販売員集団がいる。

そんな実演販売員たちを組織化し、成功をおさめているのが、コパ・コーポレーションだ。創業20年で、年商22億円。知っているようで知らない実演販売の裏側に潜入。モノが売れないと言われる時代に、ヒット商品を生み出す秘密に迫る。

 


コパ・コーポレーションは2016年11月に未来世紀ジパングでも登場しております。


 

売れない時代に大ヒットを生む実演販売プロ集団の全貌

 

 

お店が頼る実演販売士

 

この時期、新宿の東急ハンズを覗いてみると、売り場の一角にひとだかりができていた。ここで実演販売されていたのが、エアコンの汚れ取りのカビッシュトレールという商品である。


泡の出るスプレーでエアコンの奥のカビを浮かび上がらせ、もう1本の洗浄スプレーで洗い流す。商品の力を目の前で見せつけられる実演販売。見ていたお客は次々とカゴの中へ入れていく。実演で販売していたカビッシュトレールは掃除用品部門で年間売上トップ5に入る売れ行きだという。

実演販売をしていたのは、お店の店員ではなく、実演販売のプロフェッショナルである。

 

また、別の日の群馬県前橋市にある大手スーパーのアピタ前橋店。競争激化でスーパーは厳しい状況で、このスーパーも例外ではない。そこで起爆剤として実演販売士を呼んだのである。

 

この日、実演販売を行うのは、

スーパーストーンバリア・フライパンスーパーストーンバリア 包丁

 


どちらも刃物で有名な岐阜県関市のメーカーの品である。フライパンは油を使わずに錦糸卵が作れてしまう。包丁は固いかぼちゃでもさくっと切れてしまう。それを実演することで、お客さんが引き込まれる。

この日、合計32個、売上15万2,000円を売り上げた。

 

 

実演販売士のプロ集団:コパ・コーポレーション

 

そんな実演販売士を集めた企業がコパ・コーポレーション。従業員は48人であるが、そのうち33人が実演販売士である。エプロン太田、ナックル井上、ワッショイ浜など、ちょっと変わった名前をつけることによって、覚えてもらいやすいようにしている。

店頭以外にも、展示会でのイベントやテレビ通販でもコパ・コーポレーションの実演販売士が活躍している。その存在感はジャパネットたかたに匹敵するとも言われている。

 

 

その代表が、吉村泰輔さんである。コパ・コーポレーションは1996年創業で、年商は22億円。コパ・コーポレーションのように、組織立っているのは世界でもなかなかないという。

そんな吉村さんの原点は東京秋葉原にある。かつては吉村さん自身も実演販売士だった。秋葉原は実演販売の甲子園と言われていたという。

1980年代、東京秋葉原は2006年に閉店したアキハバラデパート周辺では、実演販売のプロたちが凌ぎを削っていた。

当時、吉村さんは国学院大学の演劇部に所属していた。その演劇部では実演販売で度胸をつけるのが伝統となっていた。その時、1週間で20万ほど稼いでおりそのまま実演販売のプロとなったのである。

 

そんなある日のこと、いつものように実演販売をしていると

宣伝屋の商品なんか信用できない

と言われた。

 

一匹狼では、お客さんにも企業にも信用してもらい辛い。そうした思いから吉村さんは1996年に実演販売のプロの地位向上を目指してコパ・コーポレーションを設立した。

 

 

 

愛弟子、レジェンド松下さん

 

吉村さんの愛弟子のレジェンド松下こと松下周平さん。この日は包丁の試し切りをしていた。実演販売士は商品の特徴をとことん突き詰める。

レジェンド松下さんの主戦場はテレビ通販である。1日1億8,000万円を売ったこともあるという。現在週に7本の通販番組に出ているという。

この日はテレビ通販専門チャンネルのジュピターショップチャンネルに来ていた。午前8時から生放送がスタート。この日実演していたのは先にも群馬のスーパーで販売していたスーパーストーンバリア 包丁である。

1時間の放送時間中に3,800を超える注文が入った。これだけで売上は3,000万以上となる。

 

 

実演口上の理論化

 

実演販売と言えば、江戸時代にはじまったガマの油売りやバナナのたたき売りなど、伝統話芸を代々引き継ぐようなものだった。しかし、吉村さんはその伝統話芸をそのままではなく、商品の良さを伝えるビジネスとして考えた。

独自のマニュアルも作成し、売り口上を覚えるだけでなく、どのようにすればより商品の良さを伝えることができるのかという方法論をマニュアルにしている。

吉村さんはこれまでの実演販売を理論に落とそうと売上が良かった150以上の実演口上をデータベース化した。それを分析して共通点を見出し、吉村理論を生み出した。これをマスターすれば誰でもどんなものでも売れるようになるという。

 

その実験として、ワッショイ浜さんが東急ハンズでメイク落としタオルを売るという。初めての商品、初めての分野で果たして売れるようになるのか…。

 

まずは、お客さんがいなくても実演口上をはじめる…これは”空卓を打つ”と言われる行為で実演販売の基本テクニック。声をだすことで存在をアピールし、商品に興味がある客を誘う役割を果たす。

 

ものの1分も喋り続けていると、メイク商材であるにも関わらず、男性が興味を持った。そこですかさず、商品を触ってもらえるようにお客さんに差し出す。これは”陣寄せ”と言われる行為で、話を聞いてくれる距離に誘導する手法である。

 

ここまで来たら、吉村理論をふんだんに使っていく。まず重要なことは視覚に訴えることである。そして、お客さん自身に体験をさせることで身体感覚に訴える。さらに、聴覚に訴えることで知的好奇心を満たし納得させる。この視覚・聴覚・身体感覚に訴えることで販売に結びつけていくのである。

 

この日、初めての商品にも関わらず、3万6,000円を売り上げた。

 

 

コパ・コーポレーションのビジネスモデル

 

コパ・コーポレーションは、単なる実演販売士の派遣ビジネスではなく、商品の卸売業がメインである。お店に商品を卸すだけでは売れないため、実演販売士を派遣して販促活動も行うというのがコパ・コーポレーションのビジネスモデルである。

実際、商品の売上が全体の93%ほどで、派遣の売上は7%ほどである。更にコパ・コーポレーションの売上は、およそ10商品が全体の売上の90%を形成しているのだという。

 

 

 

商品の目利き力

 

コパ・コーポレーションの売る力に多くの企業が注目を集めている。この日商品の売り込みに来ていたのは協和工業という企業。

コパ・コーポレーションの売る力を支えるのは、商品の目利き力である。いい商品なのに売れていない中小企業の商品を仕入れて売るのがコパ・コーポレーションの特徴である。

最近、売り出したのが、カビ取り剤のスパイダージェル。通常カビ取り剤は、垂直箇所に吹きかけるとたれてしまうが、このスパイダージェルはジェルなので液が垂れてこず、カビに長く付着することができるのである。

 

 

昨年、接着剤メーカーが持ち込み、それをコパ・コーポレーションが共同で商品開発を行った。テレビ通販で販売したところ、瞬く間にヒット商品となった。

 

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良い商品を自ら発掘!大ヒット商品のパルスイクロス

 

パルスイクロス
パルスイクロス

 

実演販売のプロ集団、コパ・コーポレーションは実演商品の発掘も自社で行っている。

今回訪ねていたのは縫製メーカーのシー・アイ・シー美鈴。ここで作っているのがパルスイクロス というキッチンタオル。このパルスイクロス は3年前の発売から累計販売枚数約425万枚。コパ・コーポレーションの最大のヒット商品である。

手作業で1日1万枚ほど製造している。

 


安価な類似品が続出しているなかで他社の商品に埋もれてしまっていたのである。この商品を見つけたレジェンド松下は、より商品が売れやすくなるようにメーカーと協力して商品の改良を行った。

 

まず、縫い目を隠すために袋状にした。こうすることで縁の部分の拭き残しがなくなるのである。さらに色のバリエーションを増やし、お客さんが選ぶ楽しさを体験できるようにしたのである。

 

実演にて販売を行ったところ、生産が追いつかないほどの注文が殺到し、それまでよりも雇用を3倍にまで増やすこととなった。それでも毎日の大量発注を回すのに必死であるという。

 

 

台湾で活躍!?ラショーモン亀山

 

台湾の台北にもコパ・コーポレーションが送り込んだ実演販売士がいた。2年前から統一時代百貨店などの有名デパートで実演販売を行っている。ここに送り込まれたのが、ラショーモン亀山こと亀山雄太さんである。

 

売るのは日本製の洗剤。中華料理の油汚れに台湾の主婦は困っていると考えたからだ。